元九州大学大学院教員▶総合型・推薦型・編入コンサルタントのヨコガワです。
- コミュニケーションがうまい人って、つまりはおしゃべり上手のことでしょ、って思ってる人、
- おしゃべりが苦手だから面接対策どうしようか、悩んでる人
は必ず読んでくださいね。
今回はほとんどの人が勘違いしている「コミュニケーション」について、絶対に知っておいてほしい考え方を説明します。
むやみに練習するより、まず考え方を理解した上で対策したほうが効率的なんです。
コミュニケーションの誤解
面接で最も重要なことは相手とのコミュニケーションです。
ここでいうコミュニケーションというのは、
おしゃべりをするということではありません。
コミュニケーションというのは相手を気持ちよくさせる、という考えが基本になってきます。
面接の場合に言い換えると、相手に不快感を与えず、相手が欲しい情報をあげる、
つまり、
あなたがこの大学に入学したい理由や気持ちを面接官に納得してもらう
ということですね。
ですから、おしゃべりが得意だからといって、コミュニケーション能力が高いという風に勘違いをしないでいただきたいと思います。
特にこれは女子生徒や保護者の方と話をしていると、勘違いしている人が多いので要注意です。
雑談や井戸端会議で何時間も話ができるのと、面接で求められているコミュニケーションは全く別物と考えてください。
つまり流暢に話せるということが大事なのではありません。
ちなみにこれは就職面接や仕事でも一緒ですので、覚えておくと良いでしょう。
それでは何が必要なのでしょうか。
コミュニケーションで必要な3つのこと
きちんとしたコミュニケーションに必要なのは、
(1)相手の話をしっかり聞くこと(聞いていると相手に伝わる振る舞いも)←特にここ重要
(2)相手の質問の意図や考えを理解すること
(3)話す内容に関してきちんと考え、自分の意見や考えを伝えること
です。
よくある間違いは、
- 質問に近いことをなんとなくダラダラと話してしまいポイントがわかりにくかったり、
- 話をしているうちに本題から脱線してしまうこと
です。
このような間違いをしないためにどうすればいいでしょうか。
面接で評価される答え方3ステップ
面接で相手とのコミュニケーションが取れる答え方は、
(1)質問されたらまずどんな答えを求められているのかを考えて、
(2)結論とその理由をはっきりさせてから、
(3)簡潔に結論から話す
ということです。
沈黙の間が怖いからと言って、質問されてすぐに答えようとするのはよくありません。
もちろん、想定内の質問(例えば自己紹介や志望理由)であれば、すぐに答えられるのが当たり前ですが、それ以外の質問(特に自分の意見や考えを求める問い)については、沈黙を恐れず、しっかり考えてから答えましょう。
少し沈黙がある方が、すぐに答えるよりもしっかり考えていることを態度で伝えることもできるのです。
面接官にとっては、質問の意図を汲み取らず長々と喋られることが最も苦痛です。
特に、おしゃべり好きな人にこういう回答をする人が多いので、注意しましょう。
限られた時間内で評価しなければならないので、点数をあげられない話(質問の意図とは違う回答)をすればするほど、不利になることを覚えておきましょう。
回答の長さは問題ではありません。内容です。
ですから、話すのが苦手な人のほうが、最低限これは説明しなければいけないと考えたことを話せばよいのです。話している途中で詰まっても全然問題ありません。
誰もが緊張しているし、そんなところで減点されたりはしません。
誠意を持って答えれば、面接官も何を伝えようとしているのか、を質問したりして答えやすくしてくれる場合もあります。
質問の意図がわかりにくい時や、答えに困ったら確認質問をしよう
もし質問の意図がわかりにくい時には、積極的に
「今のご質問は、~という理解でよろしいでしょうか?」
「今のご質問は、~ということを答えればよろしいでしょうか?」
のように確認してから、考えるようにしてください。
あるいはもっと直接的に
「すみませんが今のご質問の意図がわかりませんでした。もう一度説明していただけないでしょうか」
ということもできます。
そうすることで面接官は、あなたが質問の意図を理解して答えようとしている、と読み取ってくれるのです。
ただし、毎回このような質問をしてはいけません。
このように、態度で相手にあなたの態度を伝えることも立派なコミュニケーションなのです。
ぜひ、覚えておきましょう。
また、このような確認質問は、回答がすぐに出てこないときに考える時間を作る上でも有効です。
まとめ
面接におけるコミュニケーションについてまとめてみると、
- コミュニケーションは相手を気持ちよくする(面接では相手の質問の意図に沿って答える)こと。
- コミュニケーション上手はおしゃべり上手ではない。
- 相手の質問の意図をしっかり理解すること、相手がほしい回答を短く、理由をつけて話すことが大事
- 質問の意図がわかりにくいときや、考える時間がほしいときには確認質問を積極的に使う。
むやみに面接練習をするより、まずはこの考え方を理解しましょう。
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